【クロスオフィス通信】UIターン2.0 地方で起業した若者たち イベントレポート

電話でのお問い合わせ
受付時間 9:00~17:00

03-4582-1102

お問い合わせ・資料請求

東京のレンタルオフィス、サービスオフィスTOP > お役立ちコンテンツ > クロスオフィス通信 > 【クロスオフィス通信】UIターン2.0 地方で起業した若者たち イベントレポート

【クロスオフィス通信】UIターン2.0 地方で起業した若者たち イベントレポート

キャプチャ


「Uターン」とは、生まれ故郷から別の地域に移住した人が、再び生まれ故郷に戻ることをいいます。
「Iターン」とは、出身地とは異なる場所に移住することをいいます。

昨今、UターンやIターンが注目されています。
実際のところ、地方にはどのような仕事があり、どのような働き方があるのでしょうか。

本イベントは、実際にUターンIターンして独立した5人が登壇。
「移住のきっかけ」「生活サイクル」「地方での起業」「移住してよかったこと困ったこと」などについてトークを繰り広げるミートアップです。

イベント名の「2.0」には、「次の時代の移住」という意味が込められています。

IMG_3944
最初に登場したのは主催者である㈱クマベイス代表取締役田中森士氏。

田中氏が出身地の熊本に戻った際、「熊本にUターンしたい」「九州にIターンしたい」という相談を10件以上受けたそうです。

理由を聞いてみると、「東京に疲れた」「大阪に疲れた」という理由が多かったのですが、
では一方、地方は「桃源郷」なのでしょうか。

地方は「桃源郷」?

移住を考えたきっかけは、雑誌やテレビ等のメディアや、旅行などを通じてというもの。
この場合、移住のポジティブな面しか見えません。

地方の生活のメリットは労働時間、通勤時間が少なく、家賃が安いこと。
ただし、賃金は低いし、娯楽が少ない。都市部の生活は地方と逆のメリット・デメリットがあり、大変さの総量自体は変わらないとも言えます。

よって、地方への移住を「逃げ」で行うと、ミスマッチが起きてしまう可能性があります。

移住について、いい面も良くない面も含めたありのままの情報が必要ではないか。
また、1つの都市ではなく、複数の都市を見て、相対的に考えることも必要ではないか。

そのような想いから、複数の土地のUターン・Iターンの現場を知り、お互いに情報交換できるようネットワーキングすることを目的としてこのイベントは開催されています。

「私はこうして地方で起業した」倉田氏の場合

倉田敏宏氏は21歳で島根県立大学休学中。
島根時代はバーテンダーをしていました。
現在は東京の㈱リディラバという、社会問題の現場を訪れるスタディツアーを提供する企業で働いています。

来年に広島県でゲストハウスを開業するべく4月から別のゲストハウスで修行のため2か月働き、広島県福山市でしばらく別の仕事をしながらゲストハウスとするための物件を探すそうです。

本日は広島ではなく、島根について語ってくださいました。

島根ってどんなところでしょうか?

・砂漠はありません
・やっとスタバができた(2時間並ぶ)
・ミ○ドが1年で潰れる
・大学に熊が歩いている
・そもそも人がいない(練馬区よりも人が少ない)

それでは、島根に仕事はあるのでしょうか?

地方に仕事が無いわけではないが、仕事が可視化されていないため、仕事が無いように見えてしまっています。

どういう仕事があるかは、現地に入っていかないとわかりません。

実際には一次産業やNPO、起業、サービス業などの仕事がありますが、地域側の受け皿ができていないのも確かで、たとえば、島根には多くの職人がいますが、1人でやってきた人が多く、新しい人を育てるのが苦手だったりします。

田舎のライフスタイル

田舎のライフスタイルについてはどんなイメージがあるのでしょうか。自然豊かな場所で憧れのライフスタイルを送れるというイメージを持つ方もいるかと思いますが、買い物をするにもどこも遠く、車が必須など、不便さもあります。

田舎のコミュニティについては、頼れる仲間や先輩たちがたくさんいて、身近な人とすぐ仲良くなれる環境があります。
ただし、噂は一気に広まりますし、プライバシーという概念はあまりありません。
(近所の人が知らないうちに家を訪れていて、ドアを開けたらイノシシをさばいた肉のおすそ分けが置いてあったりするそうです。)

地方で暮らしてみるために、メディアを通じて情報を集めるだけでなく、まずはその地域に泊まってみて、地域を1つの人格として見てみるのが良いそうです。そして、地域が気に入ったら、たまに遊びに行ってみてくださいとのことでした。

「私はこうして地方で起業した」田中氏の場合

次のスピーカーは主催者の田中氏です。

田中氏は1985年熊本生まれ。
中高はラグビー部をしながら囲碁もやっていて、囲碁では全国大会に出場したこともあるそうです。
大学時代はベースの演奏に打ち込み、大学院時代はバックパッカーで海外旅行をしたりしていました。

卒業後は1年間地理と歴史の常勤講師として熊本の高校に勤務。
その後は産経新聞社に入社し、記者として神戸総局、松山支局、大阪社会部と配属。
その後退職し、現在は熊本にてオウンドメディアに関する事業を立ち上げ、2015年8月に法人化されています。

学生が納得できる就職をするための支援がライフワークで、産経新聞時代にキャリア教育についての連載をやったり、現在は学生10人と社会人10人で対話の機会を作るイベントを開催したりしています。

移住支援をはじめたきっかけ

移住支援をはじめたきっかけは、熊本に戻ってみて、東京や福岡に比べると、おもしろいことが少なく感じたから。一方、熊本が注目されていることも感じたそうです。
移住検討者に対していいことも良くないこともありのままを伝えたいという思いから、移住支援活動をされています。

行政が入ると、スピードが遅くなったり、移住のいい面の情報しか出せなくなる可能性があることから、行政とは独立して活動を行っているとのことです。

他にも「EQUAL ZINE」という、熊本のネットには書けない尖った情報を発信する、紙媒体限定の出版物を60ページ限定30部で発行したり、熊本市の社会教育委員を務めたりもしています。

トークセッション「UIターンの現場・生活」登壇者紹介編

続いてはトークセッション。

田中氏をファシリテーターとして、福岡市在住の㈱ブルースカイ代表貞末真吾氏、鎌倉市在住の㈱イノセンティブ取締役宍戸幹夫氏、福島県いわき市小名浜からSkype出演してくださいましたオルタナティブスペース「UDOK.」主宰小松理虔氏の3名が「UIターンの現場・生活」について語ってくださいました。

貞末氏はメーカーズシャツ鎌倉㈱創業者の長男で、メーカーズシャツ鎌倉が博多駅に出店するのをきっかけに3年前に福岡氏に移住した、Iターンのケースです。
コンセプトショップ「Acebuddy」出店を経て、現在は福岡市の鳥飼八幡宮敷地内でフォトスタジオを運営されています。
来年1月にはタイ、7月には鎌倉にてゲストハウスをオープンさせる予定です。

宍戸氏は横浜育ち、現在は鎌倉市在住のIターン。IBM、アルー㈱を経て㈱イノセンティブの取締役に就任。
「学習する組織」の形成支援コンサルティングや各種研修講師を中心に、日本の文化を学ぶワークショップを主宰したりしています。

小松氏は福島県いわき市小名浜出身、現在小名浜在住のUターンのケース。
福島テレビで報道記者として勤務の後、上海に移住。帰国後、2009年に地元の小名浜に戻りました。
2011年に仲間と共同でオルタナティブスペース「UDOK.(ウドク)」を設立。
2012年にいわき市内のかまぼこメーカーに広報担当として就職しました。
2015年4月に独立、現在は市内の生産者のPR活動やフリーランスのライター業務を行っています。
image7

「UIターンの現場・生活」住居編

最初のトークテーマは住居をどのように探したかについてです。

貞末氏は福岡に3か月単身赴任をしていて土地感覚があったので、ローンを組みやすいサラリーマンのうちに資産価値が上がりそうな物件を購入したそうです。(なお、30%値上がりしたので最近売却したとのこと)

宍戸氏は趣味のヨットがしやすく子供にとって良い自然環境を求めて、3年かけて海の近くの物件を探し、海と山がある鎌倉を選んだそうです。
貞末氏と同じように、サラリーマンのうちに住宅ローンを組み、2人目のお子様が生まれる前に退職されました。
その状況とすることで自分を追い込んだそうです。

小松氏は上海在住の経験から、上海のコワーキングスペースを日本でやりたいという気持ちを持ちました。
「鶏口となるも牛後となるなかれ」の精神から都市部でやるよりも田舎で突き抜けたほうがいい、金銭的なリスクを低減したいという判断から実家に戻られました。
仕事をするためのサードプレイスが必要なことから、町内で空き物件を探し、コスト削減のため仲間と共同で20坪6万円の物件を借りました。
現在は15人がスペースと賃料のシェアに参加していて、5,000円/人の賃料負担となっています。

「UIターンの現場・生活」仕事編

次のテーマは仕事をどうやって見つけたかについてです。

貞末氏はアパレル業界にいた経験から、ブランド品は質屋で安く手に入るがみんな活用していないので、セレクトショップ風の質屋をやったら当たるのではないかと発想しました。
代官山、東京ミッドタウン、中州に出店し、利益が出ていたものの大量のキャッシュを必要とすることから引き上げ、現在は福岡の神社の中でフォトスタジオを経営しています。

地方にいると、友達が泊まりに来ようとしても、大きなイベントがあるとホテルがパンクして泊まる場所がなくなってしまいます。
そこで来訪者が泊まれるように4LDKの物件を借りましたが、あまり利用がなかったので外国の宿泊者を受け入れるようにしたところ、非常に好評だったものの、大家さんに怒られて中止しました。
それをきっかけにゲストハウス運営を始めましたが、日本だと許認可等ハードルが高いので海外の方がやりやすいと思い、もともと好きな国だったタイで始めることにしました。
今後は宿泊関係を中心にやっていきたいとのことです。

宍戸氏は考えることを止めるようにして直感的に動こうと思い、感覚を磨くため断食瞑想ワークショップや即興劇のワークショップに参加したりしました。(最近では山伏の修行に参加されたとのこと)
興味関心に従っていたら、いろいろなつながりができて仕事につながっていったとのことで、ワクワク感を大切にし、面白そうだからやる、というスタンスを取っているそうです。

小松氏は、最初はハローワークに行って職探しをしたそうです。
小名浜の仕事のほとんどは製造業。サラリーマンは8時17時で仕事をして、14~15万円の手取り給料というのが一般的。
家族を養うには手取り20万円は必要だと思いながらも、まずは17時までは割り切って仕事をして、18時から自分のやりたいことをやろうと思ったとのこと。

最初は材木屋に勤め、震災の後、食品業界が大変な状況となり、かまぼこメーカーに転職しました。風評被害で大きな打撃を受けていましたが、ブランディング、インターネットでの情報発信、パンフレットの改良等を通じて売上は3倍に増大しました。
仕事後、夕方からはイベントや町づくりに参加しました。仕事以外の肩書があることでコミュニティが広がったそうです。
また、地域のための活動がしたかったので、フリーライターとして福島の生産者が直面している問題等を記事にして発信しました。

かまぼこメーカーでの広報の仕事やフリーライターとしての活動で広がった人脈から、「手伝って欲しい」との声が様々なところからかかるようになり、手取り20万円稼ぐなら、1社で20万円をもらえるようになるよりも5万円を4社からもらったほうがいいと思って、市内の生産者のPRなどの事業について4社受注の目処がついてから独立しました。

「UIターンの現場・生活」生活編

最後は生活編です。生活というよりもコミュニティ編でしょうか。

まずは貞末氏から。
東京の人から福岡の人を紹介してもらう形でコミュニティが広がったそうです。
貞末氏は神社内でフォトスタジオをしていますが、神主さんは茶髪・長髪で、神社境内にある相撲の稽古場の土俵の上でDJをやってしまったりする凄い人だそうです。
その神主さんと一緒に、神社内で40店舗を集めた肉フェスを開催したところ、5万人を動員したとのこと。

次は宍戸氏より。
鎌倉はカマコンバレーなどのコミュニティがあり、入りやすかったとのこと。
人が集まれる家を選んだことも寄与したし、御神輿をかついだことで一気に地元のコミュニティがつながっていきました。

続いて小松氏です。
自分でオルタナティブスペース(アートイベントや音楽イベントを行ったり、シェアアトリエとして使用したりする多目的スペース)をやりたかったが、どこに面白い人がいるかわからなかったので、Webマガジンを立ち上げ、インタビューをし、UPすることを繰り返す中で、その人たちが仲間になっていったそうです。
地元で何かやろうとすると地元の人の協力がないとできないけれど、有力者に協力をあおぐと自由にできなくなってしまう部分もあります。
まずは自分たちで楽しいことをやっていて、あとから町内会や役所が巻き込まれてくるという形が良いとのこと。
小松氏は地元のお祭りには参加しませんでしたが、仲間で地元の銀行の建物に勝手にプロジェクションマッピングをして、映画を映したり、マリオをやったりしました。
その結果、あとあと公共性がついてきて、市役所の人から100万円出すのでプロジェクションマッピングをやってくれという依頼が舞い込んできたそうです。

オルタナティブスペースはコミュニティの主体であって、そこから町にはみ出ていく、地域の中にハプニングを起こす、ということをしていて、たとえば町でスケッチをするイベントをしたり、町内会の駐車場にテントを張って飲み会をしたりというような活動をしているとのことでした。

スピーカーの方たちが口々に言っていた事は、まず、地域に行って動いてみることが大事であること、とにかくワクワクする方に行くようにすること、やりたいことをやること、大好きな人と大好きな場所で大好きなことをするようにすること。

小名浜は震災による津波と原発事故によって甚大な被害を受けた地域です。小名浜にいる小松氏は言います。
震災で2万人の方が亡くなっている。ちゃんと生きないと合わせる顔がない。自分らしく、自分が行きたいように生きることが亡くなった方たちへの供養になる、と。
image6

おわりに

その後に行われた懇親会はとても盛り上がり、予定時間を40分オーバーするほどでした。
参加者は会社員の方と学生の方で、現在は地方から都市部に移っていて、将来的に地方に戻りたいという気持ちを持っている方が多くいらっしゃいました。

スピーカーの方たち全員から、とにかく人間が好きだという想いがあふれていて、やさしさと前向きな気持ちに満たされた、幸せで素敵な空間でした。この催しを共催できてよかったと改めて感じました。

これからもクロスオフィスは、それぞれの地域で頑張る方たちを応援していきたいと思います。
S__4309006

レンタルオフィス、シェアオフィスをお探しの方へ

レンタルオフィスよりワンランク上のサービスを無駄の無い賃料で使いたい方はぜひクロスオフィスをご検討ください。

電話でのお問い合わせ
受付時間 9:00~17:00

03-4582-1102

お問い合わせ・資料請求

この記事を書いた人

東京のレンタルオフィス、サービスオフィスはオリックス運営のクロスオフィス

東京のレンタルオフィス、サービスオフィスはオリックス運営のクロスオフィス

東京でレンタルオフィス、サービスオフィスをお探しならオリックス運営のクロスオフィスにお任せください。「渋谷」「内幸町」「三田」などアクセスの良い立地にあり、最新の設備仕様はもちろんのこと、BCPなど防災対策にもすぐれ、ビジネスを繊細にサポートする上質なサービスもご提供しています。さらに専門スタッフによる上質で細やかなレセプションサービス等を整えておりますので、来客時も安心してお使いいただけます。